10月になりました。
暑かった夏もようやく終わって、朝晩はかなり涼しくなってきました。
盆栽を育てていると、この時期にちょっと気になることがあります。
「10月って、何をしたらいいんだろう?」
春は芽が出る。
夏は水やりと暑さ対策。
では、秋は?
今回は、10月の盆栽でやっておきたいことを、実際の盆栽ライフ目線でまとめてみます。

🍁 まずは「秋」を楽しもう
10月の盆栽で、まず楽しみたいのが季節の変化です。
特にモミジやカエデなどの雑木盆栽は、少しずつ葉の色が変わってきます。
まだ緑色の葉もあれば、黄色や赤に変わり始めている葉もある。
この「途中」が、結構いいんですよね。
完成した紅葉を見るのももちろんきれいですが、
「今年はこんな色になったか」
と、一年を振り返りながら見るのも盆栽の楽しみです。
💧 ① 水やりは「秋だから減らす」ではない
ここは初心者の方が意外と迷うところ。
10月だからといって、いきなり水やりを減らす必要はありません。
昼間はまだ暑い日もあります。
特に小さな鉢は、思っている以上に乾きます。
水やりの基本は変わりません
鉢の土を見て、乾いていたらたっぷり。
これでOKです。
「10月だから1日1回」
と決めてしまうより、
カレンダーではなく、盆栽を見る。
これが一番分かりやすいと思います。
逆に、まだ土が湿っているのに、
「毎朝だから!」
と水を与える必要もありません。
✂️ ② 夏に伸びた枝をチェック
10月になったら、一度盆栽を少し離れたところから眺めてみます。
すると、
「あれ?」
という枝が見つかります。
夏の間に伸びた枝です。
こんな枝はありませんか?
ほかの枝より飛び出している
枝が長くなりすぎている
内側に向かって伸びている
樹形を崩している
来年使えそうな枝
ここで大切なのは、
「見つけた枝を全部切らない」
こと。
盆栽を始めたころは、形を整えたくて、ついつい切りたくなります。
でも、来年の枝作りに必要な枝もあります。
盆栽って、
切ることより、残すことのほうが難しい。
最近、そんなふうに思います。
🌿 ③ 秋肥で冬に向けて体力をつける
目的は、ただ枝を伸ばすことではありません。
冬を迎えるための体力をつける。
そんなイメージです。
ただし、
「肥料は多ければ多いほどいい」
というわけではありません。
樹種や樹勢によって必要な量は違います。
特に元気がない盆栽に、
「元気になれ!」
と大量の肥料を与えるのは逆効果になることも。
まずは木の状態を確認。
それから肥料です。
🪢 ④ 松や真柏は「針金」をチェック
松や真柏などを育てている場合は、枝の状態も確認しておきたいところ。
夏の間に枝が伸びて、
「なんか形が変わってきたな……」
ということがあります。
そんなときは針金かけを検討します。
ただし、針金を巻いたら終わりではありません。
枝が太ってくると、針金が食い込んできます。
「針金をかけたことを忘れていた!」
これが一番怖い(笑)。
定期的に枝を確認して、食い込みそうなら早めに外します。
🍎 ⑤ 実もの盆栽は、作業より「見る」
10月になると、実もの盆栽が面白くなってきます。
姫リンゴ、ピラカンサ、老爺柿など。
赤やオレンジ色の実がついていると、一気に秋らしくなります。
こういう盆栽は、無理に作業するより、
「今年は実がいっぱい付いたな」
と眺めるのも楽しい。
盆栽をやっていると、
「剪定しなきゃ」
「針金をかけなきゃ」
「植え替えしなきゃ」
と、何か作業をしたくなります。
でも、
何もしないで眺める。
これも立派な盆栽の時間です。
⚠️ 10月だからといって、何でもやればいいわけじゃない
ここは結構重要です。
秋になると、
「そろそろ植え替えかな?」
と思うことがあります。
でも、植え替えは盆栽にとって負担の大きい作業。
樹種や地域、木の状態によって適期も変わります。
植え替えたい盆栽があったら、
樹種
樹勢
根の状態
地域の気温
を確認してから。
迷ったら、
「今やらない」
という選択もあります。
盆栽は急いで作るものではありません。
❄️ そして、少しずつ冬の準備
10月後半になってくると、朝晩がさらに冷えてきます。
そろそろ冬の置き場所も考えておきたいところです。
今のうちに確認しておきたいこと
・霜に弱い盆栽はないか?
・強風が当たる場所になっていないか?
・雪が降ったらどうするか?
・室内に入れる必要がある盆栽はあるか?
急に寒くなってから慌てるより、今のうちに考えておくと安心です。
ただし、
全部の盆栽を室内に入れる必要はありません。
盆栽は基本的に、季節を感じながら育てるもの。
樹種ごとの耐寒性を確認して、必要なものだけ対策していきます。
🌳 10月は「作業しすぎない」のも盆栽
10月にやっておきたいことをまとめると、
やること
水やりを調整する
夏に伸びた枝をチェックする
秋肥を与える
松柏類の針金を確認する
冬の置き場所を考える
そして、
楽しむこと
紅葉を見る。
実を見る。
一年間の成長を見る。
これも忘れずに。
春に芽が出て、夏に葉が茂って、秋になって色が変わっていく。
一年間育ててきた盆栽を眺めていると、
「今年もよく頑張ったな」
なんて思ったりします。
盆栽って、毎日何かをしないといけない趣味ではありません。
むしろ、
何もしないで眺める時間が楽しかったりします。
10月は暑すぎず、寒すぎず。
盆栽を楽しむには、ちょうどいい季節です。
ハサミを持つ前に、まずはちょっと盆栽を眺めてみる。
今年の盆栽はどうでしたか?
そして来年、どんな姿にしたいですか?
そんなことを考えながら、秋の盆栽を楽しんでみたいと思います。
盆栽って、やっぱり面白いですね。

