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サラリーマンライフ / 商品開発 安全とはどういうこと?家電でいう安全とは?

私はサラリーマンで、今の会社で3社目になります。

1社目は小さな開発型中小企業、2社目は大手家電メーカー、3社目も大手家電メーカーです。いずれも設計開発の関わるポジションで働いています。

今日は、商品開発においてとても最も重要な安全設計について、ご紹介いたします。

安全設計 発火 やけど

Different household appliances near light wall

みなさんも家電に関する事故をニュースで見る機会があるかと思います。

よく見かけるのが、発火による火災です。

家電は読んで字のごとく、電気を使う製品です。よって電気が流れるところには発火の可能性があります。そのほか、家電の特性上、ヒータを使うなど発熱部品を使うことも多いです。

当然使い方を間違えば、火災がおきてしまう製品もありますが、きちんと使っているのに事故が起きてしまったらそれはメーカーの責任になります。

また、発火の影響は恐ろしく、やけどはもちろんのこと火災となれば家屋損壊、はたまた人の死亡へとつながり、とても重要な問題です

よって、メーカーの責務として、お客様にせっかく購入していただいたのに、ご迷惑をおかけしては絶対にいけません。購入されたお客様も、設計したメーカーも両方不幸になります。

発火要因

商品が原因で火災が起きる原因は様々ですが、主に製造要因、設計要因があります。

〇製造要因
これは製造現場において、組み立てを間違っていたり、部品が要求仕様通りにできていなかったりすることで、不具合が起きることです。

不具合例:
・組み立てでは配線が間違って組付けられ、検査せずに出荷。流れてはいけない箇所に電流が流れて発火。
・部品材料がまちがって使われており、検査せずに出荷。電流が流れて発熱して発火。
・組み立て工程で配線が傷つけられ、導電対に触れる、熱が発生したり、電荷がたまりやすくなったりすることで、発火に至ります。



などなど

〇設計要因
これは、そもそも設計計算不足、あるいは設計ミスによりちゃんと組み付けていても不具合がおきることです。

不具合例
・耐熱の計算間違いにより、部品が溶けて発火
・発熱量の計算をまちがい、予想より熱量が多きく発火。
・材料の選定ミスのより、発熱して発火。



などなど

要因はどちらが多いというわけではないですが、製造にせよ、設計にせよ最悪条件が理解できていないまま、設計、製造することにより問題が起こることが多いです。

つまり、簡単に言うと検討不足です。

国内ではこれらを防ぐために、話が膨大になるので、詳しくは言いませんが、JET(Japan Electrical safety & Environment Technology laboratories)による認証、電安法などの規制があり、設計時にはこれらの規制をクリアするように設計していきます。
例えば、発火しそうな場所は難燃性の材料で囲っておくとか、板金をつかうとかですね。

安全に対するコスト

近年では、PSEマークが入っていない製品などが、ネットなどでたくさん販売されています。安全対策にはコストがかかりますが、一方消費者目線では、そのあたりのコストはみえてないので、安くて性能が良い!なんて言って飛びついて製品を買うことが多いと思います。

ですが、実は安いには安い理由があるわけで、安全対策がずさんだったり、そもそも何も考えらえていなかったり、検査もろくにされてないなんていう製品が、ゴロゴロ市場にいるのが現状です。

特にネットにおいては、法律にも適合しないような製品もたくさんあります。

経験上ですが、大手や一流メーカーの家電は値段が高いことが多いですが、彼らとしても過去の不具合などを経験して、対策しているからコストがかかっているわけです。

それらをわかったうえで安い製品を買うには問題ないですが、冷たい言い方するようですが、自己責任でお願いします。

まとめ

設計者の私としては、いい物、いい機能、いい価値を提供したい思いで設計するのはもちろんのこと一番大事な設計は安全というわけです。

対策手段は、設計的、製造的など、様々な角度から対策して商品を作っていきます。

こんなに安全だ!と言っているのにはワケがあり、実は私も過去に失敗をしてきて、お客様に迷惑をかえたことがあります。

当時は経験がすくなかったといえば、それまでですが、多大なるご迷惑をユーザーだけでなく、販売店や会社の仲間にもたくさん迷惑をかけてしまいました。

それ以降は、二度と起こすまいと、リスクを考えに考えて対応して周りからやりすぎじゃない?と言われるぐらいでちょうど良いと思って設計しています。

商品を購入するユーザーもそうですが、設計でごはん食べている人には特に、考えていただきたいお題でした。

少し暗い話だったかもしれないですが、とても大事です。

では!